どんなに良い道具も、手元になければ意味がない。

一本は持っておきたい、丈夫なハンマー
皆さんはハンマー(金槌)、持っていますか？

・硬いモノで打ち付けたい..
・素手では力が足りない..

そんな必要性から生まれた道具の一つにハンマー(金槌)があります。

ハンマーは用途も幅広く便利な道具ですが、反面ナイフなどコンパクトにできる他のハンドツールとは違い、柄が長く、ヘッドも丸くてかさばるので、持ち歩くのには適していませんし、本職の人でなければと収納場所にも困ります。
また、一般的なハンマーや金槌はヘッドとハンドルの最低２つの部品を接合して作られています。そのため、力いっぱい振るとどうしても強度の不足する接合部分から壊れてしまいがちです。
つまり一般的なハンマーは..

・かさばる
・接合部が壊れやすい (ヘッドのすっぽ抜け、付け根の折れなど)

そこで私たちが目指したのが、道具として信頼に足る性能を備え、アウトドアやDIY、そして万が一の時に身を守るためにも使える、

手の届く所に保管でき、圧倒的に頑丈なツール。

初めてのハンマーとして、また既に1本持っているという人にはいざという時の保険として、収納性に優れ、取り回ししやすいハンマーを開発しました。

大き目なスマートフォンとほぼ同サイズの本体は、鞄やパンツのポケット、車内の小物入れなどに難なく収まります。

もちろん、引き出しや道具箱の中に居場所を作っても、悪目立ちすることなくスマートに収まります。

実用品であり、遊び道具であり、いざという時の保険でもある。

この製品は、ブッシュクラフトやキャンプなどのアウトドア活動や、園芸や家具修理等のDIYなど、自らの手で豊かな暮らしを作ろうというライフスタイルを持つ人々のために考案されたものです。どんな作業をする時でも一本は持っておきたいハンマーに、+@の機能が与えられており、備えておけば必ず有用なシーンに出会えるはずです。

コンパクトながら力いっぱい扱える

圧倒的な剛性と優れた重量バランス、握りやすさに配慮されたグリップ形状により、コンパクトなサイズからは想像できないほどしっかりと振りぬくことができます。
ペグなどはもちろん、それより遥かに太い杭だって深々と打ち込める頼もしさです。

ガーデニングなどのDIYのシーンでもサッと取り出してしっかり使えます。

いざという時に頼りにならない。。そんな道具は嫌ですよね
そんなことにならないように、破損の元になる構造を排除し、更に丈夫にするために鍛え上げました。

ハンマー＋＠
作業性を広げるバックデザイン

１「本刃付」タイプの仕様例
(※画像は開発段階でのシーンのため実際の製品とは塗装などの仕様が異なる場合があります)

焼き入れ処理を行い職人によって丁寧につけられた刃は、切れ味が良いだけでなく刃が長持ちします。強度を生かして鉈や斧などのように振り下ろして使うも良し、取り回しの良さを生かしてナイフやカッターのように軽作業に使うも良し。よく切れるので取り扱いに注意して便利に使ってください。

２「チゼル」タイプの仕様例
(※画像は開発段階でのシーンのため実際の製品とは塗装や先端形状などの仕様が異なる場合があります)

先端に刃付けがされていないチゼルタイプは怪我の心配が少なく使えます。
ちょっとした解体や隙間をこじ開ける際に便利に使っていただけます。
焼き入れもされていますので薄くても丈夫な作りとなっております。ケースは付属しませんがその分廉価となります。

仕様

本体サイズ

大き目なスマートフォンとほぼ同じ外形サイズ。
通常のハンマーのようにぼてっとした厚さも無いので、ポケットや引き出しにもすんなり収まります。

製品仕様
幅750mmx高さ160mmx厚さ11mm
重量280g
材質/炭素鋼
仕上げ/カチオン電着塗装
製造国/日本

表面仕上げ

表面仕上げは自動車部品や鍛造ペグにも使われるカチオン電着塗装。製品を錆などからしっかり製品を守ります。カチオンでは珍しい白色は、薄暗い場所でも見つけやすく、インテリアにも溶け込むようなハンドツールの新しい表現に挑戦しました。

※白カチオン塗装は色の個体差が出やすい特性があります。物によってライトグレーやアイボリーのように色が異なる可能性がございます。製品の味としてあらかじめご了承くださいますようよろしくお願いいたします。

表面は滑りにくいように鍛造品特有のデコボコを残した仕上がりにしました。手に伝わる本物感を感じてください。

使いやすさにこだわったデティール

コンパクトでも握りやすいグリップ

ハンドル下部に反り反りをつけることでちゃんと指がかかり、すっぽぬけにくさに大きく貢献しています。
またハンドルの周囲は大き目な面取りがされており、見た目以上に手にしっくり馴染むようになっています。
これらの工夫で遠心力をしっかり使って力強く振りぬくことができるようになっています。
またロープなどを通して製品を下げれるように大きめなホールを配置しました。
もちろんグリップにはパラコードを巻くなどしてカスタムしていただくこともできます。

鍛造が実現した、楔型の断面形状。

薄型ハンマーというコンセプトを崩さずにしっかり使える製品にするため、試作を繰り返した結果、殴打部はには必要最低限の11mmという厚みを持たせています。これよりも薄いと物を打ち込むのには適しませんでした。しかし全体を同じ厚さで作ってしまうと今度は重過ぎる製品が出来上がってしまい、機動力を損ねます。
その課題を解決したのが製品名[WEDGE]にもなっているクサビ形状でした。そして断面を現実的な金額で作れるのは鍛造製法だけだったのです。

太い釘でもグングン打ち込んでいけます。

本物へのこだわり

熱間鍛造による一体成型

本製品は、金物の町新潟県三条市の鍛造工場で熱間鍛造によって生産されます。
「熱間鍛造」とは、
1000℃以上に熱された鉄を強力に叩きつぶし、製品の形に成型します

鉄を強い力で叩くことで、空隙をつぶし、結晶を微細化し、結晶の方向を整えることで強度が上がるのが鍛造の大きな特徴です。
そのためレーザーやプレスを使って切り抜かれただけの製品に比べ、素材は同じでもはるかに高強度な製品となるのです。
熱間鍛造は、主に高い強度を必要とされる自動車のエンジンなどの部品の製造に使われている成型方法です。

また、一般的な金槌は持ち手の木がやせて折れてしまったり、ヘッドが抜けてしまうことがあります。
この製品ではいざという時に壊れて使えないということがないよう、持ち手まで一体成型とすることで破損のリスクを下げることにこだわりました。

熱間鍛造によってT字型の製品形状を作るのはハードルがありましたが、熟練した型設計の技術をもって実現していただきました。
鍛造で横方向に押し広げるのは高い圧力を要するため金型もご覧のように大きなものとなりました。

焼き入れ・刃付け

本格的なハンドツールとして耐久性を高めるため、殴打部や刃先は更に高い強度を与えたい。焼き入れという工程がそれを実現します。
こちらも三条市の鍛冶屋にて、一本一本手作業で焼入れを行い、刃がつけられます。製品に対してオーバースペックとも言える仕様ですが、日本の伝統的なもの作りの素晴らしさを多くの人に知ってもらい、丈夫な製品を永く使ってもらいたいという思いから協力していただきました。

以上、MORIJI WEDGE TOOLのご紹介でした。
近年の社会情勢の変化によって、私たちの生活も大きく変わろうとしています。
これまで通りの生活を守ることも簡単ではないかもしれませんが、心は豊かでありつづけたい。身体を使って作業をすることはとても気持ちが良いものです。
来る時代に備えるべき道具として、私たちの製品を選んでもらえれば幸いです。

スケジュール

2022年11月23日：プロジェクト掲載開始

2022年12月30日：プロジェクト終了

2023年3月：リターン配送開始

資金の使い道

製品開発の最終段階で必要なパッケージや仕上げ費用などに充当させていただきます。

実行者紹介

企画・販売 / MORIJI

新潟県を拠点に活動するデザイン事務所TWOOL株式会社が手掛ける自社製品プロジェクト。「生きるための装備品」をコンセプトに、自然への畏敬と、文化への憧憬の精神をモットーに製品開発を行っていきます。作る製造は全て日本での製造にこだわり、自国の産業を守る一助になればと考えています。
第一弾製品のWEDGE TOOLに続き、第二段製品も企画中です！
応援よろしくお願いいたします。

製造 / 株式会社滝口製作所

1956年、新潟県三条市にて玄能製造業として創業し、以来自動車のエンジン部品や工具、アウトドア用品まで日々様々な製品を鍛造している。
１枚の図面さえあれば金型設計から製造まで一貫して作り上げる技術力と経験値を有しています。日本のもの作りを根底から支えるべく、今日も鍛造を行っています。