[Wearingeulについて]

Wearingeulは、文学作品を様々な感覚を活かして鑑賞し、楽しむことができるデザインを手掛けているブランドです。本に付ける香水であるブックパフューム(Book Perfume)から、文学の味と香りを表現した文学ブレンディングティー(Blending Tea)プロジェクトや文学作品を色で解釈した「文学インクプロジェクト」まで、様々な共感覚プロジェクトを展開しています。

[文学の色を読むプロジェクト]

「文学の色を読む」プロジェクトは、作品の雰囲気やキャラクター、メッセージなどを総合的に鑑賞し、「作品を色で表現したらどんな色になるのだろうか」という問いに対する答えを「筆記/ドローイング用インク」を媒介として具現化するプロジェクトです。インクは一つのシンプルなカラーを表すものではありません。濃淡の違いによって自然なグラデーションができたり、インクによっては色が分離されたり、ラメを散らしてキラキラ輝く場合もあります。また、書く人と筆記用具によって、同じインクでも全く新しい発見をすることもあります。そこで、複合的な表現が可能なインクを通じて作品を様々な観点から新しく解釈し、「色」で鑑賞できるプロジェクトを企画しました。

Wearingeulは、文学作品をモチーフに作品の色を見つけ、インクで表現するプロジェクトを展開しています。今回ご紹介する「夏目漱石インク」の他にも『ジキル博士とハイド氏』の原作をモチーフにし、ジキル博士がハイドに変身する「善悪分離実験」をインクで具現化した「ジキルトゥハイド(Jekyll to Hyde)」インクを企画、製作しました。また、ヘルマン・ヘッセの『デミアン』の主人公、「エーミール・シンクレール」の彷徨と成長をインクで表現した「Lost / Matureインク」も製作しました。現在は、世界中で愛されている多様な文学作品に独特の観点をプラスし、「世界文学インク全集プロジェクト」も手掛けています。

文学の色を読むプロジェクトは、クリエーターの主観的な作品の解釈、そしてそれを色で表現する際の解釈が加わります。なるべく大衆的な解釈を反映していますが、作品に対する解釈と色の解釈は人それぞれであるということをあらかじめ参考にしてください。

[夏目漱石文学インク3種]

夏目漱石の多くの作品の中でWearingeulが文学インクとして解釈した作品は『吾輩は猫である』と『三四郎』、そして『こころ』です。これらの作品は文体や執筆時期、作品の雰囲気やメッセージにおいて大きな違いがあり、同じ作家の作品であるにもかかわらず異なる作風を味わうことができます。『吾輩は猫である』は漱石の初期の作品で、風刺とユーモアが印象的な小説であり、中期の作品である『三四郎』は叶わぬ切ない恋のエピソードを描いています。そして、後期三部作の一つで、多少重みがあり人間の二重性と矛盾を描く『こころ』まで、異なる作品の魅力を生かしてインクで表現しました。

[吾輩は猫であるインク]

『吾輩は猫である』は悲観的で矛盾に満ちた人間社会を一歩引いた視点で眺める猫の目線を表現したインクです。猫の眼光をモチーフにした金色のラメが人間社会を表したクールトーングレーの上に多少の異質性を持って形を成し、ユニークかつ絶妙な色を作り出します。異なるトーンのインクとラメは猫の目線で紡ぎ出される人間模様を描いています。

「吾輩は猫である」インクはラメ入りになっており、万年筆に入れて使う場合は定期的な洗浄と管理が必要で、太いペン先(Mサイズ以上)を使用することをお勧めします。万年筆でも十分ラメが乗る滑らかなインクです。より鮮やかなラメ感とインクそのものの魅力を味わいたい方はガラスペンやつけペンを使用するとより広い面積でインクを楽しむことができます。

特に、インクが乾くとともに金色のラメが少しずつ浮き出るので、インクが乾くのを観察しながら「猫の眼光に向き合う」ことができます。濃淡の違いによってクールグレーのベースインクには自然なグラデーションができます。

[三四郎インク]

「三四郎」インクは、「黄色い菊」をモチーフに調色されました。「黄色い菊」の花言葉は「失望、片思い、叶わぬ恋」ですが、消極的で恋に悩む三四郎の心を表現したインクです。インクは全体的に黄色い菊の花バラの色になっていて、インクがたくさん乗ったり詰まったところには雌しべや雄しべに見られるアンバー(琥珀)色で表れます。

普通のインクとは異なり、三四郎インクは鮮やかな黄色を保ちつつも目に負担をかけず、とても読みやすいインクです。万年筆に入れて使用する場合も発色がよく、目に優しい色になっていて、長文の筆記をするときもはっきり見えます。

字幅F以上の万年筆で書くとアンバーと黄色の自然なグラデーションを確認することができます。つけペンやガラスペンでは万年筆より濃いめの発色となり、フレックスニブのつけペンを使うとアンバーに近い色になります。

[こころインク]

「こころ」インクは、重みのある後期作品の中でも傑作とされる作品で、表向きは人々に尊敬される先生が内面に秘めていた二重性と拙劣さをインクで表現しました。こころインクは乾くと色が完全に分離する「色分離」インクです。暗いパステルトーンのバイオレットベースが乾き、中に隠れていた黄色がバイオレットと分離して表れます。最初はワントーンの紫色に見えますが、紙にインクが染み込んで水分がなくなると内面の二つの色に分かれます。

人間が持つ心の二重性。落ち着いているように見えても実は混乱していて矛盾した気持ちを秘めているのが人間であることを物語っています。こころインクは、万年筆インクならではの独特な魅力である「色の変化」と「色の分離」を通じて作品のテーマを表現しています。

色の分離は、紙の上に十分な量のインクを伸ばすように塗ると確認できます。インクを使ったドローイングでも見られる現象です。ただし、万年筆やつけペン、ガラスペンなどで書く場合は色の分離がはっきり表れない特性を持っています。一画一画のバイオレットグラデーションは鮮やかでダイナミックさがあり、全体的にはトーンダウンされたバイオレットカラーが落ち着きのある安定した読み味を提供します。十分滑らかで万年筆でも詰まることはありません。

[インクの滑らかで安定した筆記感]

Wearingeulのインクは、つけペンで使用する場合だけではなく、万年筆で使用する際の優れた筆記感を実現するため、数千回の試筆テストを行っています。約15種類の異なるブランドの万年筆にインクを入れ、筆記感やインクの流れ、安定した発色などを総合的にテストし、発売しています。万年筆によって多少のバラつきはありますが、ラメ入りインク以外の場合は字幅EFにも使用できるインクの流れを基準に製作しており、ラメ入りインクは字幅F以上で安定的に使用できます。万年筆/つけペンを使用できる紙に書いた際にインクが詰まらず、早く乾く測定値を把握し、製作しています。

[インクマスキングテープ]

インクを最高の状態で使用するためにはそれに見合った筆記用具とノート(紙類)が必要です。どこにでもインクで書けるわけではないので、インクの色がどんなにキレイでも日記帳などデコレーションしたい全てのものに使うことはできません。そこで、インクの色をそのまま残し、自由にデコレーションできるようにインクマスキングテープを製作しました。夏目漱石インク3種のカラーは、全色マスキングテープでもお楽しみいただけます。

マスキングテープは厚さ10㎜、長さ5mとなっています。ダイアリーやお手紙、アルバムなど、デコレーションしたいところにお好みの長さで切って貼ることができます。インクの色は白い背景で実物に最も近い色が見られます。

[パッケージ]

夏目漱石インク3種の容量は30mlで、専用のガラス瓶に入っています。説明書とともに二重で梱包し、安全にお届けします。ボックスのラベルはインクを開封する際にボックスが壊れないように製作されました。

配送ボックスとは別の個別包装になっています。

[企業紹介]

Wearingeulは、文学作品を様々な感覚を活かして鑑賞し、楽しむことができるようなデザインを手掛けているブランドです。「作品を色で表現したらどんな色になるのだろうか」という問いから始まった「文学の色を読む」プロジェクトの一環として、この度は「夏目漱石」インクを企画することになりました。

たくさんの方に愛されている「夏目漱石」の作品を取り上げているだけに、一目見ただけでどんな作品をモチーフにしているのかが分かるように色を表現しました。また、作品の意味をより繊細に表現するためにラメや色の分離などのユニークな特性をプラスしました。

普通のインクとは違って、作品の意味がより伝わりやすいようなインクを目指して製作したので、「この3つのインクは何より作品をしっかり理解し、表現している」と思っていただければと思います。もちろん、インクそのもののクォーリティーにもご満足いただけます。これまでにない新しい方法で夏目漱石の文学をお楽しみください!

Wearingeulの夏目漱石インク3種へのたくさんのご関心をお願いいたします!

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※ 商品の製造国及び配送国：韓国