おいしい料理を楽しめるノンアルが欲しい！

ノンアルコール。それは、「本当はお酒を飲みたいのに飲めない」という状況でしかたなく選ばれてきた時代もあった中、最近はもっと前向きに「体調のために」「(飲んだ後の)予定に影響させないために」ノンアルが選ばれるようになってきました。

この企画の始まりは、食べるのも飲むのも好きな酒蔵の蔵元が、こどもができて日本酒が飲めなくなり「おいしい料理に合わせるノンアルが欲しい！」と強く願ったことがきっかけでした。

料理と飲み物を合わせてさらに楽しむ「ペアリング」という言葉も広まってきた昨今。お酒でも、お酒でなくても、同じように〝食を豊かに楽しむための選択肢〟としてのノンアルを酒蔵が提案するという企画が始まりました。

ノンアルで、日本酒の代わりをつくりたい

「食を醸す」を掲げる酒蔵として…

私は、創業273年の老舗酒蔵・安福又四郎商店の安福 愛と申します。
江戸時代からこれまで、飲んで美味しいはもちろん、料理と合わせることでよりお互いが引き立て合う〝食中酒〟としての日本酒を醸して参りました。

料理と合わせるノンアルコールの飲み物がない、と感じたことありませんか？

自分にこどもができて日本酒を飲めなくなった時、「おいしい料理（特に和食！）に合わせられるノンアルの選択肢が少なすぎる」と感じたんです。外食ではソフトドリンクの甘さや香り、炭酸の強い刺激が邪魔になってしまうことも…
甘くない、料理の良さを消してしまうことのない、日本酒のような旨みや味わいをもつノンアルが欲しい、と思いました。

酒米・山田錦を使い、ノンアルで日本酒の味わいを表現する玄米茶専門ブランド「88(ハチジュウハチ)」を立ち上げる！

欲しいのは、日本酒の代わりになるような、美しい香りや旨みがあって、料理とバランスがよく、旬の素材を活かしながら、和食らしい出汁の味わいや繊細な香りを消してしまわないノンアル。

第一弾のプロジェクトとして実行したのは、酒米・山田錦の特性を活かしてつくる「水出し専用の究極の玄米茶」でした。
（第一弾：「おいしい料理と合わせるノンアルがほしい！」老舗酒蔵から、究極の水出し専用玄米茶）

米の香りと旨みが料理との相性をつなぎ、幅広い料理とのペアリングを実現してくれます。

第一弾は、冷酒として楽しめるノンアル！

第一弾は「純米大吟醸」をイメージした、香り高く深い旨みをもつ、水出し専用玄米茶『01.透(トウ)』。

食中酒と呼ばれる日本酒「純米大吟醸」をイメージした味わいの設計は、プロの料理人の方々にも評価いただき、現在は、銀座の星付き日本料理店や鮨屋、天ぷら屋などのお店でもメニューに取り入れていただきました。

夏の水出し茶のシーズンには、テレビ・新聞・ラジオ・雑誌など多くのメディアにも取り上げていただきました。

第二弾は、熱燗でも楽しめるノンアルを！

今回お届けする第二弾は、『冬はあったかく飲みたい！』に応える、熱燗でも楽しめる「純米酒」のようなノンアル

次の目標は、寒い季節などに「あたたかく飲めるノンアル」としての玄米茶でした。第一弾で数多くの茶葉を試作する中で、魅力的な茶葉がいくつもありました。ただ、大きな問題があったのです。

それは、「いい茶葉ほど熱湯で淹れてしまうと台無しになってしまうこと」でした。

お湯で淹れると苦味渋味が濃い、料理の味わいを切りすぎる〝食後のお茶〟になってしまう

旨みや甘みのたっぷりつまった上質な茶葉は本来、渋味や苦味もたっぷり含んでいます。それを（第一弾のような水出しでなく）熱いお湯で淹れてしまうと、苦渋みが濃い、〝食後に口をスッキリさせるためだけのお茶〟になってしまう…

ご自宅や飲食店で、特別な道具がなくても楽しめるようにしたい中「（ある程度）熱いお湯で淹れても、料理と合わせて旨みや甘みを豊かに感じられる」は必須の条件でした。

そこで、苦み渋みが少なく、旨み甘みは葉の倍…一番茶の「茎」を使った棒茶

「熱いお湯で入れても、渋味苦味が出過ぎない」を条件に選んだのは、お茶の茎を使った「棒茶」でした。

実は、お茶の茎には、苦味渋味につながるカテキンが葉よりも少なく、逆に旨味甘味の成分であるテアニンは２倍も含まれています。そこで、冬にたっぷりと旨みを溜め込んだ一番茶の、茎部分だけを使って、第二弾のお茶をつくることにしました。

それを焙じた「棒ほうじ茶」にして苦渋味を抑えながら、濃い味わいの料理にも合う豊かな香りを…

茎を加熱して焙じることで、苦渋味であるカテキンが水に溶け出しにくい成分に変化し、より苦味を抑えた味わいになります。

炒ることによって「ほうじ茶」特有の花のようなアロマティックな香りが生まれ、しっかりした味付けの料理にも合わせやすい「棒ほうじ茶」が誕生しました。

お茶は、２種の有機栽培で育てられた棒ほうじ茶をブレンドし、香りと旨みのバランスを調整

今回は、様々な棒ほうじ茶を試しながら、有機栽培で育てられた２種類をブレンドして使うことになりました。
ひとつは、静岡県藤枝市の茶農家・向島さんから独特のアロマをもつ香りの棒ほうじ茶。もうひとつは、同じく静岡県春野町のマル泉砂川共同製茶組合さんから甘い香りと濃厚な旨みをもつ棒ほうじ茶を、それぞれの良さを活かせるバランスでブレンドしました。

米は、未来の「山田錦」を支える兵庫県立播磨農業高校の生徒たちが有機栽培にチャレンジする山田錦

そして、玄米茶「88」の核となる酒米、日本一と呼ばれる「兵庫県産 山田錦」。その未来を支えるのは、兵庫県立播磨農業高校に通う高校生たちです。

ちなみにこちらの播磨農業高校には、第一弾の玄米茶「88」で有機山田錦を使わせていただいた、兵庫県の有機酒米農家・藤本さんが教えにいってらっしゃったつながりでご縁をいただきました。

播磨農業高校では、2020年から山田錦を有機農法で育てる取り組みをスタート。開始から2年間の有機転換期間が経過しないとJAS認証を受けられないため、2年目の2022年に収穫した「山田錦」は有機認証が得られていない状態。

今回、その2022年収穫（有機JAS未認証）の「山田錦」を買い取らせていただき、この第二弾の玄米茶「88」として使わせていただくことになりました！
（そのため、今回のお茶はJAS有機認証の対象にはなりません）

（↑は今年の収穫の様子。なんと無事に2023年からJAS有機認証が取得できたそうです！おめでとうございます！）

２種の棒ほうじ茶と山田錦。お湯出しでも水出しでも楽しめるようにひたすらバランス調整

２種の棒ほうじ茶、１種の山田錦。それらが一番良いバランスで、お湯で淹れても水出ししても楽しめるように、配合や水の温度を変えながらただひたすら試作…

冬はお湯で、夏は水出しで。季節や料理に合わせて、温冷で楽しめるノンアルの誕生。

完成したのは、まさに日本酒のように、温度帯で香りや味わいが変化するノンアルでした。

お湯で淹れると、まあるく穏やかにふくらむ旨みと甘みが、あたたかい煮付けやおでん、寒い冬の夜にやさしく寄り添います。
水出しにすると、きりりとした輪郭のある旨みに立ち登る香ばしい香り、涼やかに切れる後口の良さが、冷たいお刺身や焼き魚、暑い日にぴったり。

ぜひ、季節や気分に合わせて、お愉しみいただけると嬉しいです！

完成した味わいは、おだやかな旨みと香りで料理に寄り添い、重なる余韻を楽しめる食中茶『02.穏(オン)』。

今回リリースする『02.穏』は、熱燗にテッパンのおでんや鍋、煮物など。タレの焼き鳥やハンバーグなどの味わいのしっかりしたタイプの料理ともペアリングをお楽しみいただけます。
料理の味わいを切らず、そっと余韻に寄り添ってくれる穏やかさが特長です。

甘いものやショコラとのペアリングもおすすめ。チョコレートが溶ける30度未満くらいのぬるめの温度だと、ほどよく溶け合って重なる味わいをご堪能いただけます。

低カフェインなので、夜に飲んでも安心。

実は、棒ほうじ茶・玄米茶はどちらも低カフェイン。
これは、「玄米茶」としてカフェインを含んでいる茶の割合が６割程度であること。
そして「棒ほうじ茶」は、葉よりもカフェインの含有量が少ないお茶の茎を使用し、さらにそれを焙じることで、一部のカフェインが気化するとも言われています。

そのため睡眠を妨げてしまうことを気にせずに、夕食の際やおやすみ前でも安心してお飲みいただけます。

玄米茶88『02.穏』の楽しみ方

第二弾は、リーフとティーバッグの4種のサイズから選べます

ご自宅の急須や、フィルター付きのボトルなどで楽しみたい方は、飲みたい分だけ気軽に作れるリーフがおすすめ。

ティーバッグは淹れるのも片付けも楽々！
玄米茶「88」のティーバッグは、中身の茶葉を粉砕＆テトラ型メッシュタイプを使っているため、とても抽出されやすいです。

今回は、お湯でちょっとだけつくってすぐ飲みたい時用に、１杯用のティーバッグをラインナップに加えました。マグカップやちろりにぴったりのサイズです。

酒器「ちろり」が、食卓で楽しむのに大活躍！

「ちろり」とは、日本酒を湯煎であたためたり、冷酒を注いだりするための道具。実は１〜2人分の温かいお茶をティーバッグで淹れるのに、ぴったりサイズ！
小さなおちょこに注ぐのも洗うのも楽なので、試作の時はよくこれを使って淹れていました。

お客様へお出しする時にも格好良く、毎日使うにも気分が上がる道具です。

お湯で淹れると棒ほうじ茶の甘み旨み、水出しすると米の香りやきりりとした味わいが際立ちます

あたたかく飲む場合は、８５度くらい（熱湯がすこし冷めたくらい）のお湯で淹れると、香りは穏やか、旨み甘みを最大限に引き出せます。そして、ちょっとぬるくなってから飲むとより旨みの広がりや、棒ほうじ茶特有の甘みも感じられて厚みのある味わいに。
しっかりした味付けの料理や、あたたかいものにも合わせていただきやすいです。お湯で淹れたものを十分に冷ましてから、冷蔵庫で冷やして飲むのもありですね。

水出しで飲む場合は、一晩冷蔵庫でゆっくりつけてください。香りが立ち上り、クリアな旨みや味わいがきりりと引き締まって、そちらも熱い鍋のお供や新鮮なお刺身、焼き魚などにもおすすめです。

ぜひ飲みくらべでお楽しみください！

上の画像は、この玄米茶88『02.穏』をお湯出し／水出ししたもの。
まるで違うお茶のように、見た目から違います。

…ちなみに、画像の「HARIO フィルターインボトル」は水出しでも熱湯でも淹れられる優れもの。黒いシリコンの蓋部分に、簡単に取り外しできるフィルターがついていて、様々な茶葉を気軽に水出し・お湯出しできておすすめです。

スケジュール

□プロジェクト期間：2023年12月22日〜2024年1月22日

□リターン発送開始：2024年1月末〜順次

リターンについて

【①玄米茶88『02.穏』（送料込）】

…玄米茶88の第二弾『02.穏』を、２パックお届けします。それぞれリーフ・ティーバッグ（200ml用／500ml用／800ml用）からお選びいただけます。

・玄米茶「88」02.穏×2パック

【②玄米茶88 飲みくらべセット（送料込）】

…玄米茶88の第二弾『02.穏』と第一弾『01.透』の飲みくらべセットです。
各1パックをお届けします。それぞれリーフ・ティーバッグ（200ml用※／500ml用／800ml用）からお選びいただけます。
※200ml用は『02.穏』のみで、『01.透』にはありません。

・玄米茶「88」02.穏×1パック （第二弾、純米酒イメージのお湯／水出し兼用）
・玄米茶「88」01.透×1パック （第一弾、純米大吟醸イメージの水出し専用）

【③玄米茶88 フィルターインボトルセット（送料込）】

…ガラスメーカーHARIOの、気軽に茶葉の水出しを楽しめるフィルター付きのボトルセットです。耐熱ガラスを使用しているため、お湯で淹れることも可能です。
（熱いお湯を淹れる場合は、冷めるまで一番上のキャップを開けておく＆ボトルが熱くなっているのでさわらないこと）

・玄米茶「88」02.穏×2パック
・HARIO フィルターインボトル（黒）×1本

【④玄米茶88 オリジナル茶缶セット（送料込）】

…職人がひとつひとつ手作りして密封性を高めている茶缶のセットです。イラストは画家・マツダケン氏によるオリジナル。マットなホワイト地にグレーの繊細な線画がシルクスクリーンによって描かれています。
（手作業で蓋を何度も開け閉めしながら密封率を調整する際、ふたを開けた部分にスレのようなものが生じます。こちらは全ての茶缶に入るため、不良品ではございません）

・玄米茶「88」02.穏×2パック
・玄米茶「88」マツダケンイラスト入り茶缶×1個

【⑤玄米茶88 熱燗お愉しみセット（送料込）】

…酒器のブランド「能作」のちろり、Makuake限定の「玄米茶88」落款(らっかん)入りオリジナルバージョンと、九谷焼の吉祥柄おちょこ2種を合わせた〝熱燗お愉しみセット〟です。
ちろりは錫（すず）製で、中に注いだ液体をまろやかに変えるとも言われている人気の素材。ぜひ飲み心地をお試しください。
また錆びたりせず、熱伝導率が高いため、湯煎であたたまるのも早く、冷やすときりりと引き立つ、温冷ともに便利な道具です。
今回限定で入る玄米茶88のロゴは落款風のさりげないデザインで、ちろりのスマートな印象を引き立てます。

・玄米茶「88」02.穏×2パック
・能作 Makuake限定「玄米茶88」落款入りオリジナルちろり(小)×1個
・青郊 九谷焼 縁起ちょこ(鶴／梅菊模様)2種×各1個

実行者紹介

実はこの「冬はあったかく飲みたい」というお客様からの声をたくさん伺ったのは1年前の冬。お湯で淹れても水で出しても美味しい茶葉の選定や、組み合わせのバランスを探るのに、春から1年近く時間がかかってしまいました！（たくさんの茶葉を試したり組み合わせを変えたり…）
その分、納得のいく形で仕上がったと思っています。
長くお供にしていただけるベーシックとして、ぜひ「ちろり」などの酒器でお燗体験も含めて楽しんでいただけると嬉しいです！

株式会社 安福又四郎商店
安福 愛