蚕都とよばれた信州上田から

桑の実をさらに多くの人に知っていただきたく、ふたたびMakuakeさんの場をお借りして、“上田市の桑の実（マルベリー）”のプロモーションをさせていただきます。

桑と言えば桑の葉が思い浮かぶと思います。

「桑の葉」は明治大正期の近代日本の主力産業であったシルクの原料をつくる蚕（かいこ）の餌として日本全国で栽培され、地図記号には桑畑だけを示す記号があるくらいポピュラーな植物でした。

北陸新幹線で東京からおよそ90分の長野県上田市は、かつてシルク産業がとても盛んで、国内でも有数の生産量でした。その理由の一つに、桑の木がたくさん育つ自然環境があったのです。晴天率が高く、地形や上田市を流れる千曲川（ちくまがわ）の豊かな土壌に恵まれ育った桑の木には、ラズベリーを思わせる赤や黒紫色の実がなり、それはとても栄養価の高いベリーだということをご存じでしょうか？

マルベリー（桑の実）の色はアントシアニン

古くから、蚕のためにたくさん栽培されてきた桑には、実があり、それはとても栄養価の高いベリーなんです。完熟のマルベリー（桑の実）はとても甘く、その濃い色は天然色素「アントシアニン」によるもの。ビタミンCを豊富に含み、カルシウム、カリウム、鉄分、マグネシウムや亜鉛など、様々なミネラルを含んでいます。

ビタミンC：36.4mg ※みかんやグレープフルーツとほぼ同じ！

カルシウム：39ｍｇ

カリウム ：194mg

鉄分 ：1.85mg

食物繊維 ：1,700ｍｇ

（すべて100g当たりの含有量）

※U.S. DEPARTMENT OF AGRICULTURE（米国農務省 農業調査局）食品成分表より

このスゴイ桑の実をぜひ生活に取り入れていただきたいと思っています。

黒に近い濃い紫色をした桑の実の、その色の素となっている色素が「アントシアニン」で、ポリフェノールの一種です。

こんなに素晴らしいマルベリーの栽培があまりすすんでおらず、敬遠されているのは、収穫に非常に手間がかかることが原因のひとつです。

収穫の様子です。たくさんついた実をひとつひとつ収穫していきます。

高いところにもたくさん実がつきます。

「はたらく・くらす・たのしむ」を応援したい

この桑の実を栽培しているのは、上田市で障がいをお持ちの方の就労・自立を支援している特定非営利活動法人エリスン。障がいをもつ方の「はたらく・くらす・たのしむ」を応援するNPOです。

収穫時期は短いため、たくさんの利用者のみなさんが収穫作業に参加します。

エリスンでは、平成21年より就労支援事業の一環として耕作放棄地を開墾。桑畑にする取り組みを始めました。今年でその取り組みも11年目になります。上田市内の平野が広がる塩田（しおだ）地区に、総面積12ha（東京ドーム 2 個分）約2,000本の桑の木を栽培しています。栽培期間中に農薬は使っておりません。広い桑畑の雑草は人力により取り除いています。

別所温泉農場の桑畑の景色です。別所温泉は信州最古の温泉とも言われ、ヤマトタケルをはじめ、木曾義仲や真田幸村ゆかりの湯と伝わる温泉もあります。

その耕作放棄地を開墾した畑で、利用者の皆さんが大切に丁寧に育てている桑の実のすばらしさを、ぜひ多くの人に知っていただきたいと思っております。

エリスンでは上田の歴史文化のひとつである桑畑風景を維持しつつ、そこから得たマルベリー（桑の実）や桑の葉を原料として加工した商品を販売しています。その収益は、利用者のみなさんの工賃（作業に対するお給料のようなもの）に還元されます。

食べて美味しい品種「アメリカンマルベリー」

エリスンで栽培している桑の実は、蚕の餌のための桑の木と違い、食べることも目的とした甘くて大きい実が付く「アメリカンマルベリー」という品種です。その収穫は6月ごろの2週間ほど。短時間に急いで行わなくてはなりません。

エリスンの利用者のみなさんが、木の上にも下にもたくさん実るマルベリー（桑の実）をひとつずつ収穫しています。

桑の実を軽くゆすり、自然に木から実が取れるようになったら完熟の証です。

昨年はじめてクラウドファンディングに挑戦し、多くのご支援をいただいたことで、自分たちの栽培する桑の実に自信ややりがいを持つことができました。コメントでも多くの激励をいただき、これは本当に嬉しいことでした。今年もぜひ、より多くの方にすばらしい桑の実を味わっていただきたいと思っています。

テレビや新聞でもご紹介いただき、たくさんの激励をいただきました。本当にありがとうございます。

採れたてに近づける工夫

あらためて、これまで以上に美味しいマルベリー（桑の実）をお届けするためにはどうしたらよいかを、エリスンでは利用者の皆さんと共にいろいろ考えました。そこで、お届けするマルベリー（桑の実）のクオリティを上げるために工程を大きく変更しました。

摘み取ったマルベリー（桑の実）を、なるべくそのままの状態でお届けするために、エリスンでは実の痛みを抑えることが大切であると考えました。

まず、2回に分けていた洗浄の工程を1回に集中する方法へ変更いたしました。従来の、収穫後のマルベリー（桑の実）を、水を張ったタンクに漬けて洗浄、その後再度流水にて洗浄していたものを、一度の洗浄へと変更、そして作業に関わる人数を増やし、迅速な洗浄と目視による選果を徹底します。

これまでの洗浄方法。

次に、収穫した桑の実の回収方法を見直しました。これまで摘み取ったマルベリー（桑の実）は、収穫した人が手元のバケツにそれぞれ摘み入れ、それを作業後にまとめて加工場へ運び、洗浄作業を行っていました。これを、巡回回収に変更。エリスンの桑畑は上田市内に何か所もあるので、回収担当者は収穫しているバケツを集めて回ります。そして摘みたてをすぐに加工場へ届け、すみやかに洗浄・冷凍加工します。

これらの畑を巡回して加工場へ急いで届けます

収穫するのは完熟のマルベリー（桑の実）のみ

これらの変更によって、より採れたての味により近い冷凍マルベリー（桑の実）をお届けできるものと考えております。

そして、エリスンの利用者さんの多くがこの収穫作業に関わることができます。

2週間ほどの短期間ですべてのマルベリー（桑の実）を収穫します

栽培、収穫、洗浄、冷凍と、これらの一連の加工の工程は、エリスンの利用者のみなさんによって行われます。利用者のみなさんはこうした作業に対し、工賃を得ることができます。

長引く移動の自粛要請で、販売機会が激減

それは作業工賃の単価低下へ

今年こそ、収穫時期にエリスンの桑畑でのつみとり体験イベントを実施し、直接摘みたてのフレッシュなマルベリー（桑の実）を食べていただいけたらと準備していました。しかし、昨年に引き続き、お越しいただいてのイベントの開催はむつかしい状況です。それは仕方のないことだとわかっていても、残念でしかたありません。

2018年、2019年に行った桑の実つみとり体験ではたくさんの人にお越しいただき、自らつみとったマルベリー（桑の実）をその場で食べていただきました。「蚕都上田」の女工さんイメージした着物に袴姿のガイドによる案内も行い、たいへんご好評をいただきました。

こうした桑の実や桑の実加工品の物品販売機会の減少による収益減は、ダイレクトにエリスンの利用者さんの工賃へ響いています。エリスンを利用しているみなさんの作業工賃は、その販売収益でまかなわれているため、工賃の平均単価が下がってしまっています。

上田市には真田氏が築城した上田城があり、例年桜まつりがにぎやかに開催されています。しかし直前にライトアップのみと変更になりました。エリスンも出店を予定していましたが、中止となってしまいました。

例年、上田城千本桜まつりの期間中にはたくさんのお店がならびます。

いままでのように上田市内外のいろいろなお祭りに出店して、桑の実や、桑の実を使ったスイーツなどを販売することができないまま、2020年が過ぎていきました。2020年は、予定していたイベントがすべて中止となり、出店はゼロとなりました。さまざまな形でマルベリーについて発信することがもう1年以上できておりません。

2021年も現在のところイベント出店の見通しが立たないままとなっております。

そこで、新たにいままでよりも摘みたてに近い冷凍マルベリー（桑の実）となるよう、加工工程を変更します。少しでも美味しく、気軽に取り入れやすくすることで、マルベリー（桑の実）が日々の生活に手軽に取り入れられることを、心から願っています。

美味しいうえに、身体にも嬉しい栄養がたっぷりの桑の実を、ぜひお試しください。

リターンについて

お届けするリターンのマルベリー（桑の実）は冷凍になっております。

完熟で収穫し、すぐに冷凍いたします。それをそのままお届けします。

通常販売していた従来品とは異なり、クラウドファンディングでお送りするマルベリー（桑の実）は、洗浄工程を見直して1回にし、短時間で徹底洗浄ができるように工程を工夫しました。また、巡回回収を行うことで収穫から洗浄・加工までの時間をぐっと短縮することで、摘みたての美味しさの再現をめざしました。

長野県では解凍したものを加熱してジャムにすることが多いのですが、冷凍のままスムージーなどでもお召し上がりいただけるように、小分けのパッケージもご用意いたしました。

もちろん届いてすぐに召し上がれるジャムやコンポートもご用意いたしました。忙しい朝、手軽にパンやヨーグルトに加えてお召し上がりいただけます。

仕様

冷凍桑の実 500g

冷凍桑の実 1kg

冷凍桑の実 2kg

冷凍桑の実と加工品のセット（ジャム or コンポート）

それぞれ、50gの１食分小分け包装と、500g入りからお選びいただけます。

50gの小分け包装のものは、くきを取って冷凍しています。

ひとつずつくきをカットします。

50gずつの個包装は、お届けするものは桑の実のくきをすべてカットしたものとなります。

マルベリーは解凍してそのままでも美味しく召し上がっていただけますし、冷凍をそのままスムージーなどで召し上がるのもおすすめです。甘酸っぱさがよいアクセントとなります。信州ではパフェにちょこんと乗せているお店も見かけます。

他のベリー（ラズベリー、カシス、ブルーベリーなど）とミックスしてケーキにトッピングしたり、タルトに乗せたり、ヨーグルトのトッピングにするなどしてお召し上がりいただくのも、彩りもキレイでおススメです。

シリアルにヨーグルトと一緒にかけるのも美味しいです

参考レシピ

【簡単スムージー】

マルベリー：50g （冷凍のままでOK）

ヨーグルト：100g

牛 乳 ：150g

バナナ：1本

ハチミツ ：お好みで少々

すべてミキサーにかければ美味しいドリンクに！

スケジュール

6月中旬から下旬にかけて、よく熟したものを選んで順次収穫いたします。

それをすぐに冷凍し、クール便（冷凍）でお届けします。

収穫は1日では終わらないため、リターン品の発送は、サポートいただいた順になります。

収穫は全部で2週間ほどを予定しております。

資金の使い道

配送料やその他手数料を除いた売上は、NPOエリスンの利用者さんの工賃と農園運営資金に還元されます。

それにより、エリスンでより多くの桑の栽培と収穫を続けていくことができます。

実行者紹介

実行者紹介

農家直売どっとこむ（株式会社唐沢農機サービス運営）

農家直売どっとこむは2011年9月に開店した農産物に特化した直売型ECサイトです。安全やおいしさのために手間ひまを惜しまず栽培された上質な商品を揃え、生産者の畑から消費者に直接、適正な価格で届く仕組みをつくり、地域の農業発展をサポートしています。

https://www.e-noson.com/

株式会社唐沢農機サービス

代表取締役社長：唐澤 健之

本社住所：〒389-0502 長野県東御市鞍掛846-1

事業内容：新品農業機械販売・中古農業機械販売・農業機械修理・農業機械再生・コイン精米機運営・インターネット事業（WEBコンサルティング、WEBマーケティング支援、WEBショップ運営）・農産物生産・農産物販売・輸出事業

https://www.karasawanouki.co.jp/

お問い合わせ：0128-71-0015

info@e-noson.com

担当：堀内

NPOエリスン

障害がある方の「はたらく・くらす・たのしむ」を応援するNPO。

多機能型事業所「舞田館」「塩田館」での作業を通じて、就業スキルや就労意識を身につけ、共同生活支援（グループホーム）の住環境を提供し、余暇を楽しく過ごす余暇支援の提供を行っております。

これまでも桑を利用した加工品の商品開発や、体験イベントを多数開催。桑の実つみとり体験、ふれあいかいこ体験、繭細工体験、桑料理教室、桑の葉染め物体験など、地元上田市のシンボルである桑を見直すさなざまな活動を行ってまいりました。

桑の栽培の他にも様々な作業を請け負うことで、利用している障がい者さんたちの活躍できる場を創造しております。今年で11年目になります！