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現代では造ることのできない幻の日本酒がお蔵だし(53年超熟「清力甘露1968」)

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ストーリー

  1. 1968年(昭和43年)に仕込まれた53年熟成の圧倒的な味と⾹り
  2. 江⼾時代までは当たり前だった熟成⽇本酒をいち早く復活させた清⼒酒造の秘蔵酒
  3. 今後⼆度と造ることのできない⼿法で造られたこだわりの⾼品質酒

53年という圧倒的な熟成の美味さ

グラスに⿐を近づけると広がる、⿊糖や褐⾊の蜂蜜を思わせる重⼼の低いゆったりとした⽢い⾹り。⼝に含むとブラムや葡萄を煮詰めたような凝縮感たっぷりの味わい、そして、それを包み込む軽やかな酸。飲み⼲した後に少しだけ感じる、スモーキーな樽⾹と⼲したキノコ系の⾹り、その後に⻑く残る深炒りの珈琲のような上質な苦みの余韻。ぜひ⾹りから最後の余韻まで⼀⼝を5分くらいかけて味わってみて欲しいお酒です。

これは、開店4年⽬にミシュランで⼀つ星を獲得し、今年で開店14年⽬になる⽇本酒メインの飲⾷店「味酒(うまざけ)かむなび」(⼤阪・⾕町)を営む伊⼾川店主に『清⼒⽢露1968』を試飲頂いたときにもらったコメントです。

私、寺岡直彦が、今回⾃信を持ってお薦めする『清⼒⽢露1968』は、1968年(昭和43年)に仕込まれた、53年もの⻑期に渡って熟成された⽇本酒です。

⾃信を持ってお薦めする理由は⼆つあります。

⼀つは、単純に美味しいお酒であること。仕事がら⽇本中の酒蔵様とお付き合いがあり、多くの⽇本酒を経験してきましたが、『清⼒⽢露1968』との出会いは強烈でした。これまでに出会ったどのお酒とも似ていない芳醇な味と⾹り。信じられませんでした。聞けばもう造ることのできない製法とのことで、その希少性にも惚れ込みました。

少し昔話になってしまうのですが、私が料理⼈として世間に認められたと実感したのは、皇太⼦殿下(現在の上皇陛下)への献上料理を担当したことですが、そのベースには返還前の沖縄の料理店で料理⻑をしていた経験がありました。今では考えられないくらい材料の制約があった中で⽇本料理を創り上げることは、伝統と⾰新の両⽴の苦労を⽇常とさせてくれました。その沖縄で、とある機会に⽶軍秘蔵のかなりの年代物のウイスキーを頂いたことがあるのですが、熟成酒特有の⾼い⾹りとトロっとした飲み⼼地、こんなに美味しい酒があるのかと感動した思い出があります。あんなに美味しい酒には⼀⽣もう出会わないだろうと思っていたのに、『清⼒⽢露1968』は、お酒のジャンルこそ違えど、その感動に匹敵する思いをふたたび私にもたらしてくれました。

そしてもう⼀つは、53年の歴史です。私が春駒の料理⻑に就任したのは、このお酒が仕込まれた翌年の1969年です。沖縄での思い出が蘇ったのも、このお酒がタイムカプセルのように当時の時間を瓶に閉じ込めていたせいもあったのだろうと思います。1968年は、アポロ8号が⽉の地平線から昇る地球の写真の撮影に成功した年でもあります。国境のない⻘く美しい地球の姿を⼈類が意識したあの時の気持ちを、世界中が困難に⾒舞われている今こそ思い出すべきなのではないでしょうか。私の知る限り、50年を超える⻑期醸造酒は市場には出回っていないはずです。ついつい⽬先のことに追われてしまう⽇々の中で、『清⼒⽢露1968』を愉しむひと時を、半世紀スパンで過去や未来を考える、時を味わう機会にしていただければと思います。

「清⼒⽢露1968」の愉しみ⽅

ワイングラスで頂く場合は、縦⻑で⼝がすぼまったボルドータイプですとアルコールのきつさを感じてしまい味も膨らみを感じにくくなってしまうため、少し⼝が開き気味のブルゴーニュタイプがお薦めです。ぜひ、⾹りから最後の余韻まで⼀⼝を5分くらいかけて味わってみてください。「清⼒⽢露1968」の奥深さが味わえると思います。

そして、私は料理家ですから、ぜひ料理と合わせて愉しんでいただきたいと思います。例えば、豚の⾓煮や⽜しゃぶ、あら炊き、鰻の蒲焼きなど味のしっかりした滋味あふれる料理との合わせがお薦めです。また、中華料理やエスニックなど普通の⽇本酒では組み合わせられないような料理との相性も意外によいので、探究⼼を働かせてみるのも⾯⽩いと思います。

かむなびの伊⼾川店主には、「清⼒⽢露1968」主体の楽しみ⽅をアドバイスいただきました。

⽇本酒⼀般に、料理との合わせ⽅のコツは、お酒と同じ⾹りの要素を持った⾷材と、お酒の⾹りを際⽴たせるような、しかしそのお酒には含まれていない要素を持った⾷材の⼆つをうまく組み合わせること。伊⼾川店主のチョイスは、前者にドライフルーツ・茸類・味噌・チョコなど、後者にチーズやバターなどの乳製品、それに少し意外にも思えるエスニック系のスパイスです。

例えば、⼲し柿を半分に割って間にスライスしたバターを挟んだもの。例えば、キノコをクミンとチリペッパーでさっと炒めたもの。軽やかでスッキリした通常の⽇本酒とは違い「清⼒⽢露1968」の懐が深く重層的な味わいを活かした⾃由な楽しみ⽅が、かむなび流です。肴とのマリアージュもぜひ楽しんでいただきたいと思います。

「清⼒⽢露1968」は、デザートの贅沢な素材としても美味しく召し上がって頂けます。第⼀次地酒ブームを牽引したレジェンドの⼀⼈であり、最近では「鄙願」をプロデュースしたことで話題になった⽇本酒専⾨酒店「酒ほしの」(新潟・燕市)の星野 幸さんにも、「清⼒⽢露1968」を試飲いただきました。⼤変美味しいお酒であると最⼤級のお褒めの⾔葉をいただいたのですが、あまりの希少性ゆえ、⼀気に飲み⼲してしまうのが勿体ないと考えるお客様には、バニラアイスにかけて贅沢なデザートとする楽しみ⽅を提案してはどうだろうとのアドバイスを頂きました。デザートに使⽤するお酒は少量ですみますので、このお酒にあうアイスは何だろうかかと数多く試すことができますし、いろいろ試⾏錯誤しながら⼀番の相性を⾒つけていくのも素敵な楽しみ⽅に違いありません。

⻑期熟成酒の⼆つの楽しみ〜リモート⿍談〜

寺岡︓さっそくですが、「清⼒⽢露1968」はいかがでしたか。

伊⼾川︓はい。濃いだけでも、重いだけでも、枯れただけでもない、熟成酒未経験の⽅にも⼗分堪能していただける、⻑期熟成酒の王道の魅⼒がたっぷり詰まったお酒になっていると思います。

寺岡︓ありがとうございます。熟成酒に詳しい⽅だけでなく、未経験の⽅にも喜んでもらえるのではないかというのは、本当にそう思います。

伊⼾川︓ええ。でも、ある程度、熟成酒を飲んでいる⽅にとっても、このお酒はびっくりですよ。私は、熟成酒には⼆つの楽しみ⽅があると思っています。ひとつは「垂直飲み」です。30年以上前から⻑期熟成酒に⼒を⼊れている蔵が、少ないながらもいくつかあって、そういう蔵のお酒をビンテージごとに味わう楽しみ⽅です。⻑期熟成酒に⼒を⼊れてきた蔵のお酒は、酒質も安定してハズレもなく安⼼して飲める良さがあってブランドが確⽴しています。そういうお酒を年代ごとに飲み⽐べることで、⽇本酒が時を経ることによってどれだけ素晴らしい世界が広がっているか、理解できます。もう⼀つの楽しみ⽅は「宝探し」です。特に熟成酒の評判をきかない蔵で、あるビンテージだけ古酒が存在していた、ということがままあります。蔵元が代替わりして古い倉庫を整理していたら⽚隅にラベルの剥がれかけた⼀升瓶が⾒つかったとか、お酒を搾ったけど出来が良くなくてタンクのまま保管しておいて忘れてしまっていたのが発⾒されたとか、杜⽒と喧嘩別れしてしまい、その最後の作品も⾒たくもないから売らずにほっておいていたとかそういうお酒です。そんなお酒を利き酒してみて、もちろんガクッとすることもありますけど、たまに極上の⽢露に⽣まれ変わっているのに出くわすことがあります。まさに「出会い」と「運命のいたずら」に感謝なんですが、私も20年以上⽇本酒に関わってきて何度かそんな経験があります。ただ、最近は、⻑期熟成酒も市⺠権を得てきて、しかもネットの時代になってたやすく情報も流通する世の中になり、さすがにそう簡単に「お宝」は⾒つからなくなってきました。そんな折に、この「清⼒1968」の存在を聞いて愕然としました。⻑期熟成酒の最⾼峰の⼀つと⾔われている、ある蔵の昭和54年のビンテージよりもさらに11年も古いんですから。それがこれだけのまとまったロットで存在している。これは、個⼈が買い占めてしまうようなものでありません。⽇本酒を愛するみんなの共有財産とすべきお酒だと思います。

寺岡︓思いを汲んで頂きありがとうございます。できるだけ多くの⼈にこのお酒を楽しんで頂きたいと思い、今回、思い切った価格と販売数を頑張ってみました。

伊⼾川︓ところで、この『清⼒⽢露1968』は、他の熟成酒とは少し違った造りの特徴がありますよね︖

寺岡︓はい。最初はアルコール度数が35度ありました。私は強いお酒が好きなもので、⼤変喜んだのですが、周囲の誰もがそのままの度数で販売することに反対したので、飲みやすく加⽔しています。いろいろ試した結果、⼀番美味しかった19度に調整しています。

伊⼾川︓純⽶酒は、理論上22度前後が限界値です。35度はアルコール添加によって実現されているのですが、完成度の⾼い⻑期熟成酒を造るべく杜⽒が考えだした⼀つの⼿法だったのではないでしょうか。

中村︓当時の杜⽒も清⼒社⻑も亡くなってしまっているので、確かめようがないのですが、清⼒が⾼品質の⻑期熟成酒を造るためにあれこれ⼯夫していたことは聞いています。当時のお酒としては当たり前だったと聞いている防腐剤などの添加物も⼀切使⽤していないですし、醸造⽤糖類も上質の⽶飴以外使⽤していません。

伊⼾川︓糖類添加、アルコール添加と⾔えば、三増酒と⾔って戦後に始まる安酒の象徴とも⾔えますから、⽇本酒ファンの⼀部には眉をひそめる⽅がいらっしゃるかもしれませんね。でも、世界中のお酒を⾒渡すならば、アルコールや糖類の添加は味の調整や⻑期保存のために⽤いられる割とよくある⼿法で、例えば、シャンパンの最終⼯程ではドサージュと呼ばれる糖類添加によって品質を向上させています。

中村︓「アルコール添加」と「糖類添加」による三増酒は、当時の国が奨励した酒造りなので、三増酒イコール安酒という認識は、戦後が遠くなった時代からの誤解なんです。良⼼的な酒蔵は、純⽶酒も三増酒も同じ⽇本酒として愚直にこだわってお酒を造っていたんです。

伊⼾川︓『清⼒⽢露1968』からは、美味しい⻑期熟成酒を造ってやろうという明確な意識と⼯夫の跡がうかがえます。

寺岡︓ただ、とても美味しいお酒としか思っていなかったのですが、『清⼒⽢露1968』には⽇本酒の歴史的な背景も反映されているのですね。⽇本や世界の歴史だけでなく、お酒の歴史にも思いを馳せながらいただくのも『清⼒⽢露1968』の楽しみ⽅かもしれません。今⽇はどうもありがとうございました。

2021年5⽉7⽇リモート⿍談

・味酒かむなび 伊⼾川浩⼀

・(株)蔵内堂 中村善政

・(株)てら岡 寺岡直彦

(構成・クリエイティブ・エッジ)

奈良時代からあった熟成酒〜⻑期熟成酒の歴史①〜

近年、同じ醸造酒として、ワインと⽐べられることの多い⽇本酒ですが、ヴィンテージ(原材料の収穫年)で語られることが普通であるワインに⽐べて、⽇本酒のヴィンテージというのはあまり聞きません。

これは、ワインが年によって変わる葡萄の出来や収穫量によって品質が⼤きく左右されてしまうのに対し、⽇本酒は⽶の不作や豊作の差を製造⼯程で調整してしまう匠の技が重視されてきたことによるものだと⾔われています。

素晴らしい出来の年のワインを後年も慈しむためにワインは熟成されたものを楽しむことが⼀般的ですが、毎年の出来不出来にあまり差の無い⽇本酒は⼀年以内に消費してしまうことが普通です。

それどころか、⽇本酒は古くなると酢になってしまうから熟成酒はありえないという俗説が今も根強くあったりします。

⽇本酒が酢になってしまうのは、開栓以降に酢酸菌が混⼊し、酢酸発酵が進んだ場合です。これはワインも同じです。酢酸発酵により、⽇本酒は⽶酢に、ワインはワインビネガーになりますが、適正に熟成された⽇本酒は、ワイン同様に熟成ゆえにお酢になってしまうことはありえません。

実際、江⼾時代まで熟成⽇本酒は当たり前の存在でした。奈良時代の⽊簡には既に「古酒」の⽂字が⾒られます(関根真隆1969『奈良朝⾷⽣活の研究』吉川弘⽂館)。室町時代には、「⽕⼊れ」と呼ぶ加熱処理法が発明され、劣化せずにより⻑期保存が可能となり、江⼾時代には、9年ものの古酒が祝い酒として祝宴でふるまわれる慣習もあったそうです(9は縁起の良い数字とされていました)。

歴史から消えた⽇本酒〜⻑期熟成酒の歴史②〜

⽇本国の成⽴と同じくらい古い歴史(国号が⽇本となったのは⼤宝元年=701年)を持っていた⻑期熟成⽇本酒ですが、残念なことに、明治時代にいったん歴史から消えることになります。維新政府による税制改⾰がその原因です。

⽇本酒は主⾷である⽶を⽤いるため、江⼾幕府は飢饉などに備えて酒株制度という酒造統制を⾏っており、酒税は営業権や売値にかけられるものでした。これらを⼀新して酒税改⾰を⾏った維新政府ですが、明治14年(1881年)に導⼊された酒造造⽯税が⽇本酒の歴史を⼀変させました。

⽯(こく)は酒量の単位で、1⽯は180リットル(⼀升瓶100本)です。造⽯税は、酒造量に課せられる税⾦で、酒を売らなくても税を⽀払う必要が⽣じます。今年仕込んだ酒を熟成させて5年後に売るからといって政府は納税を5年待ってはくれません。しかも、熟成の失敗や地震や⽕災等のリスクを考えれば、5年後の売上も確実とは⾔えません。⼀⽅で、政府は酒税収⼊を重視し、課税率を⾼めていきました。

課税が強化されればされるほど、⻑期熟成のリスクは増します。かくして、⽇本酒は造ったらその年に売り切ってしまわねばならない酒となり、⻑期熟成⽇本酒は⽇本国内から消えることになったのです。

造⽯税は終戦の前年である昭和19年(1944年)まで続きました。この間63年。⽇本酒は熟成しないで飲むものという新しい習慣は、すっかり世に中の常識になっていました。造⽯税が廃⽌されても、戦後の余裕の無い時期に⽇本酒を熟成させようという機運が⾼まることは無く、いくつかの酒蔵で⻑期熟成⽇本酒が再び試みられるようになったのは、⼀説には、第⼆次⾼度経済成⻑期が始まった1966年(昭和41年)以降になってからだと⾔います。『清⼒⽢露1968』もまた、そうしたタイミングで仕込まれたお酒です。

三増酒の悲劇〜⻑期熟成酒の歴史③〜

過去は変えることができないと⾔われることがありますが、過去の歴史は変わります。例えば、⻑らく⼠農⼯商という⾝分制度があったとされていましたが、農・⼯・商の⾝分に上下関係はなく境⽬はあいまいだったことが判明して、今では社会の教科書から消えています。⽇本酒の歴史にも似たような話があります。

純⽶吟醸ブームが起きた1980年代後半頃から、醸造アルコールを添加した⽇本酒(アル添)が、まがい物扱いされたことがありました。アル添には、腐造防⽌、すっきりした味わい、⽇本酒特有の芳⾹がより酒に残りやすくなること、原料代が安く抑えられることの4つのメリットがありますが、4つめのメリットを追求した品質の低い酒が出回ったことで、アル添すべてが悪者に思われてしまったのです。

実際には、清酒発祥の地とも⾔われる兵庫県伊丹の伊丹流の酒造りは当初からアル添であり、歴史的な事実からもアル添は由緒ある⽇本酒の⼀つです。

最近でこそ、ようやくアル添が決して悪いものでないことが知られ始めて来ましたが、今⽇まだ名誉を取り戻すことの出来ない、⽇本酒の歴史で悪者のレッテルが貼られたままの⽇本酒があります。三増酒です。

三増酒は、モロミから⽣成されるアルコール分に、その2倍の量の醸造アルコールを加え、飲みやすいように糖類などを添加した⽇本酒の俗称で、戦後の⽶不⾜対策として、⼤蔵省(現財務省)と⽇本酒造組合によって考案されました。三増酒は、同量の酒⽶で純⽶酒を造った場合の3倍の量のお酒が出来るため貴重な⽶が少なくてすみ、品質も安定して経済的といいことずくめの⽇本酒として開発され、税収を増やしたい政府の意向で⼤いに奨励されました。

ところがふたを開けてみれば、経済性にのみ注⽬した粗悪な三増酒が多く市場に出回り、悪貨は良貨を駆逐する状態になってしまいました。アル添で⾟⼝に寄りすぎた味わいを、醸造⽤糖類を添加して調整するのが三増酒の発想ですが、添加するアルコールも糖類も安物でコストを下げ、そのことで単調になった味を酸味料やうまみ調味料を加えて味付けをするようなことが、酒造メーカーで普通に⾏われるようになりました。そんな三増酒が美味しいはずはありません。やがて⽶不⾜が解消されてると、三増酒の存在意義が揺らぎます。

ビールやウイスキーも庶⺠の酒になりつつあった⾼度経済成⻑期には、⽢くてベタベタした粗悪な三増酒を⽇本酒そのものとして糾弾する批評が、とある著名作家によってなされ、⼤きな反響を呼びました。そんな状況の中で、⾟⼝の純⽶酒を主⼒として打ち出す蔵が次々に現れ、⾟⼝こそが美味い⽇本酒であるという新しい考えが、蔵にも消費者にも定着していきます。

その後、⼈気グルメ漫画の後押しなどもあり、アル添は邪道、まして三増酒は論外という偏った新しい常識が⽇本の常識となり、淡麗純⽶吟醸酒ブームの後、2006年の酒税法改正で三増酒は清酒の定義から外れ、三増酒は⽇本酒の歴史から消えることになりました。

しかしながら、まずい三増酒がほとんどであったことと三増酒がまずいこととは全く別です。ひところ化学調味料の⼤量使⽤で評判を下げた中華料理が通常化した時代がありましたが、その時代にあっても頑なに無化調の中華料理を作り続けていた料理⼈がいたように、酸味料や調味料は⼀切使⽤せず、添加する糖類も丁寧に造られた⽶飴のみとした、⾼品質の三増酒造りを貫いていた蔵元がありました。「清⼒酒造」もそのひとつです。清⼒酒造には国家御⽤達の酒造りを⾏っていましたので、税収増という国家の要請と良質の酒造りとの両⽴を使命としていました。

三増酒は現在は作られておらず、また、現⾏の法制度上は製造が難しい⽇本酒です。そのため、三増酒には名誉を取り戻す⼿段がありませんでした。

『清⼒⽢露1968』は、現在流布している⽇本酒の歴史ではありえないはずの、⾼品質で⼤変美味しい三増酒です。ぜひ、皆様にも真実の歴史を味わっていただきたいと切に願っています。

清⼒酒造について

『清⼒⽢露1968』の醸造蔵である清⼒酒造は、1876年(明治9年)から2016年までの140年にわたって筑後川の流れる福岡県⼤川の地に存在していました(2016年からは杜⽒含めスタッフ全員が(株)藏内堂に引き継がれています)。

筑後川の流域は、昔から⽇本酒造りが盛んなところで、かつては灘、伏⾒、筑後が三⼤酒どころと呼ばれていました。

清⼒のお酒は、秋晴れする酒と呼ばれ、ミネラルの豊富な筑後の銘⽔と筑後平野のお⽶から造られたそのきめ細かな味と⾹りのよさで全国新酒鑑評会で数々の栄冠に輝いています。

秋晴れの意味は、新酒の間は灘の酒にも似た⾆触りがどこか荒々しくて押しが強くやや酸の多い⾟⼝の男酒であったのが、秋まで蔵で熟成すると酒質が変わり、まろやかな旨みを持った切れの味のいい⾮常に飲み⼝の良い酒になることに由来します。

このように清⼒のお酒はもともと熟成と相性のよいお酒です。秋まで待って飲む清酒を造ってきた清⼒酒造が、53回もの秋を越えて熟成させてきた『清⼒⽢露1968』は、どんな晴れの景⾊を⾒せてくれるでしょうか。

清⼒酒造と地元との結びつきは深く、明治41年(1908年)に建てられた事務所は、⽊造⼆階建ての洋⾵建築と和⾵平屋の倉庫部分から構成された和洋共存の様式の特徴のあるもので、⼆階の旧広間には当時使⽤されていた⻄洋家具が展⽰されて当時の雰囲気が再現されており、⼤川市⽴清⼒美術館として市の観光スポットになっています。

てら岡について

『清⼒⽢露1968』の販売元である「⽇本料理てら岡」は、29歳で福岡の料亭で料理⻑をしていた時に、現上皇陛下へ料理を献上した経験を持ち、最近では⽩鵬関の九州のお⽗さんとしてTVで紹介されたこともあり、日々日本料理を研鑽する・寺岡直彦が経営する博多の料亭です。

寺岡は『清⼒⽢露1968』に惚れ込み、⼀⼈でも多くの皆様に、この素晴らしい味わいを届けたいと思っています。

⽇本料理てら岡のポリシーは伝統と⾰新です。素材の美味しさを最適に引き出す情熱と技法といった⽇本料理の伝統を守り、次の時代へと引き継いでいくという責任を果たしつつも、あまり意味のないしきたりや固定観念に縛られることなく、時代の移ろいやお客様の嗜好の変化をきちんと取り⼊れて「今」という時代に相応しい⽇本料理のあり⽅を常に提案し続けています。

そのポリシーに照らし合わせても、『清⼒⽢露1968』を今こそ世に贈りたい、そう思っています。

(てら岡 中洲本店)

所在地:〒810-0801 福岡県福岡市博多区中洲5丁目2−6


[⽂・取材構成 (株)クリエイティブ・エッジ]

リスク&チャレンジ

私達は、【清力甘露1968】を多くの皆様に味わって頂くため、プロジェクトを誠心誠意進めております。 しなしながら、生産の工程において、デザインや仕様が一部変更となる可能性もございます。 また、生産スケジュールにつきましては、現在プロジェクトの成功を想定した数量で準備しておりますが、想定を上回る応援購入のお申し込みがあった場合、生産工程の都合や配送作業に伴う止むを得ない事情により、お届けが遅れる場合がございます。 上記のようにプロジェクトページに記載しております内容に変更が生じた場合は、速やかに活動レポートなどで共有を実施していく予定です。 最後に、【清力甘露1968】を応援購入頂いた皆様に喜んで頂けるよう、プロジェクトメンバー一同心を込めて対応してまいりますので、応援宜しくお願い致します。

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23,580(税込)

【超早割】清力甘露1968
【超早割】清力甘露1968

・清力甘露1968(250ml)× 1本
【一般販売価格 26,200円の10%OFF】

※賞味期限:製造日より1年
※直射日光を避け、冷暗所にて常温で保存。
※開封後はお早めにお召し上がりください。
※内容量:250ml
※グラスは含まれません。

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23,580(税込)

【セット割】清力甘露1968+てら岡特製ぶり大根セット
【セット割】清力甘露1968+てら岡特製ぶり大根セット

・清力甘露1968(250ml)× 1本

※賞味期限:製造日より1年
※直射日光を避け、冷暗所にて常温で保存。
※開封後はお早めにお召し上がりください。
※内容量:250ml
※グラスは含まれません。

・てら岡特製ぶり大根 × 1個
骨ごと食べられるよう長時間煮込んだてら岡特製ぶり大根
ぶりの骨付きの部分を、丸ごと食べれるように柔らかく煮込みました。職人自慢の一品です。
※賞味期限:2021年11月25日
※直射日光を避け常温にて保存。開封後はお早めにお召し上がりください。
※内容量:170g
※画像はイメージです。
※特定原材料7品目、および特定原材料に準ずるもの21品目について、小麦・大豆を含みます。

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2021年09月末までにお届け予定

24,890(税込)

【早割】清力甘露1968
【早割】清力甘露1968

・清力甘露1968(250ml)× 1本
【一般販売価格 26,200円の5%OFF】

※賞味期限:製造日より1年
※直射日光を避け、冷暗所にて常温で保存。
※開封後はお早めにお召し上がりください。
※内容量:250ml
※グラスは含まれません。

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2021年09月末までにお届け予定

39,800(税込)

【超セット割】清力甘露1968+日本料理てら岡お食事券セット
【超セット割】清力甘露1968+日本料理てら岡お食事券セット

・清力甘露1968(250ml)× 1本

※賞味期限:製造日より1年
※直射日光を避け、冷暗所にて常温で保存。
※開封後はお早めにお召し上がりください。
※内容量:250ml
※グラスは含まれません。

・日本料理てら岡お食事券 2万円分
※利用期限は発行日から6ヶ月内になります。
※お釣りは出ませんのでご注意ください。
※ご本人様を含め同伴者4名様まで利用可能です。
※ご利用の場合は、必ず事前予約が必要です。仕入れの都合上、原則2日前迄の予約制とさせていただきます。(当日のキャンセルは全額頂戴致します)
※郵送での発送は致しません。Makuakeメッセージ機能でのご連絡になります。
※お部屋、お料理の画像はイメージです。

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44,540(税込)

【お得割】清力甘露1968 2本セット
【お得割】清力甘露1968 2本セット

・清力甘露1968(250ml)× 2本セット
【一般販売価格 52,400円の15%OFF】

※賞味期限:製造日より1年
※直射日光を避け、冷暗所にて常温で保存。
※開封後はお早めにお召し上がりください。
※内容量:250ml
※グラスは含まれません。

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2021年09月末までにお届け予定

66,810(税込)

【超お得割】清力甘露1968 3本セット
【超お得割】清力甘露1968 3本セット

・清力甘露1968(250ml)× 3本セット
【一般販売価格 78,600円の15%OFF】

※賞味期限:製造日より1年
※直射日光を避け、冷暗所にて常温で保存。
※開封後はお早めにお召し上がりください。
※内容量:250ml
※グラスは含まれません。

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