日本酒らしさの「奥行き」体験、カーヴの大吟醸

若めの熟成酒は、フレッシュ感と円やかさのバランスが決まると、心地いいものです。日本酒の食中酒としての良さを、ほんのり深みで合わせる食の幅広さへ。円さと奥行きを感じられる、特別な環境・洞窟が育てる日本酒です。

洞窟熟成は約7ヶ月前、「超長期！」洞窟熟成酒のご提案をさせていただき、テレビ取材や大変嬉しいコメント、本当にありがとうございました。おかげさまでこの渦中に、洞窟熟成の継続維持へ大きなお力添えを頂戴いたしました。

長期熟成の価値・魅力は希少で格別なものですが、馴染みある新酒日本酒とは異なる価値味わいです。和のシーンも増える年末年始、より〝日本酒らしさ〟を活かす程よい揺らぎの熟感を楽しめるお酒が活躍できるのでは？フレッシュと円さがバランスよく同居する若い熟成大吟醸に3年以上の熟成酒を複数ブレンド、満足感の高い深み日本酒に仕上がりました。「カーヴ」「ケイヴ」洞窟を意味する言葉は、ワインでは貯蔵庫によく使われる言葉。その最適な熟成環境が味わいを育てると言われます。今回もこの自然環境が育てた円い味わい「ケイヴ・ウロコ」を体験しませんか。

日本酒を日本の洞窟で熟成させブレンデッド、日本酒ではあまり取られない手法です。長く取り組んできた熟成のプロ島崎さんの舌で、奥行きへ入口となる味わいの幅を広げ、肩肘の張らない熟成の楽しさを感じていただける酒になりました。

熟成酒の取組みが広がりつつある中、特殊な貯蔵環境で育つ酒の魅力を親しみやすくと一緒に考えていただきました。外で飲む機会が減り苦難の時代だからこそ、お家でゆっくり食事と楽しんでいただけるお酒を、という新チャレンジです。

カーヴの魔法・その秘密

~フランスのシャンパンメゾンでは、世界遺産の地下洞窟が多数あります~

ワインシャンパンファンはご存知、洞窟内で熟成させることはチーズや上級シャンパーニュで有名な方法。大きいシャンパンメゾンでは、地下の巨大セラーで瓶内熟成や貯蔵がされていて圧巻です。世界遺産にもなっているその特異な環境は、酒たちに熟成の魔法を使います。円やかさ、バランスよく馴染む深み、うっとりする余韻・・・これらの魅力は、貯蔵環境がもたらす味わい、価値です。

洞窟の秘密には、一般にこんなことが言われています。
· 温度変化が少なく低温
· 光、騒音、振動のない場所で保管 など
一定の低い温度帯を維持しつつ、季節や時間帯の温度変化による微妙な差異が形成され、樹木が季節の移り変わりで年齢を刻むように、酒もゆっくり成長をします。年平均10度＋−5度で温度差が生じ、低温ながら常に一定でない〝揺らぐ〟熟成環境。成分的には、旨味のアミノ酸類が溶けるように分子構造が複雑に結び付く、ということのようです。

日本酒の熟成にも「魔法」は有効と長年の試行錯誤を積み重ね、ついに大吟醸酒を使ってその繊細な味わいを円熟の完成域へ到達させました。島崎さんの挑戦は、ブレンド手法や瓶内熟成、貯蔵環境などフランスの誇る酒たちにヒントを得たのです。

天然サステイナブルな貯蔵庫

天然の洞窟貯蔵庫なので冷蔵庫のように電気動力を使わず、長期間に渡って環境負荷なく自然にお酒を育ててくれる夢の貯蔵庫。微妙な変化を持つコンディションの良さから、原酒状態で、長期馴染ませられる利点があります。

洞窟物語

栃木・那須烏山にあるその洞窟、土木学会推奨の土木遺産として歴史的価値が認められています。維持管理の大変さもある中、どのような経緯でお酒の熟成をすることになったのでしょう？
この洞窟、実は第2次大戦末期に建造中止となった、戦車工場予定跡の洞窟です。そのサイズ、縦横繋がっていて全長600ｍ以上！長く幅も広い立派で頑丈なトンネル、初めて入った時には圧倒！されます。
先代の島崎酒造社長・島崎利雄さんは、戦時中洞窟掘りに動員された記憶から、使われずに放置されていたこの洞窟を思い出し、日本酒の価値化をこの洞窟で、と挑戦することにしました。

利雄さんの1970年代は質より量、大吟醸酒は鑑評会出品用に造られる特別酒で、一般に市販されるものではなかったのです。ところがそんな上級酒を熟成させてみると、何とも言えない驚きの「研ぎ澄まされ丸みを帯びた円熟の味」！！その年の蔵で一番の「大吟醸酒」を洞窟へ送り込み続けることにしました。近年ようやく熟成日本酒の価値が脚光を浴びてきましたが、新酒＝日本酒という主流に対し大きなチャレンジでした。

入るとひんやりと涼しい天然の保管庫・セラーは、年間を通じ平均10℃前後で安定し、酒の育成熟成には適した環境。そこには瓶に詰められた日本酒が約10万本！も保管されています。個人で酒を熟成できる保管もあり、まさに刻を重ねる自分だけの価値、日本酒タイムカプセルのよう。
この洞窟を知る人から、子供の生まれた記念に、結婚や祝い事の記念に、それぞれ個人的な大切な思いの形を預かっていたり、素敵な場所です。

中には昭和40年代には家庭に普通にあった〝ビール瓶〟に詰め、保存した面白い酒たちも。特別な時にと蔵人のために取っておいた非売の酒も、この洞窟の中で今も眠り続けています。先達から受け継ぎまた未来へ、酒造りと洞窟で受け継がれる物語は、限りある稀少な価値に溢れています。

江戸時代、170年以上続く島崎酒造

栃木県の北部に江戸時代から170年以上続く歴史ある酒蔵、島崎酒造さん。
今回想いを共有し一緒に取組む蔵は「東力士」の銘柄で長く地元で愛されている蔵です。やや甘味の強いこの地の食に寄り添う、主張の強すぎない優しさ溢れる魅力。ここだけの日本酒熟成法でその可能性に取り組んできて、どこにも真似のできない環境で、円く優しく奥深い味わいを得ました。

磨きをかけたキレイな大吟醸を、丁寧にゆっくり深みを増すよう長期に熟成できる、しかも天然の貯蔵場所。そこでは洞窟内の僅かな空気対流、四季昼夜の僅かな温度変化で、均一的な熟成の進行がゆっくりと進みやすいのでは？と島崎さんは語ります。

また、そのユニークな環境は今、お酒の貯蔵以外にも、映画やドラマの撮影、音楽や様々なイベントなども行われ、多くの人を楽しませるフォトジェニックな場所に。皆様もご覧になった事があるかも。時代に合ったいい再利用としても貴重な存在です。

世界が称賛する熟露枯（ウロコ）の実績

島崎酒造の造る熟成酒の中で、洞窟熟成の上位ブランドが「熟露枯（ウロコ）」。
常温熟成の古酒とは違う、冷蔵設備の熟成とも違う、色、味、香り・・・個性ある日本酒は、以前は知る人ぞ知る東力士の別ブランドでしたが、最近では海外で評価が高まってきました。近年の熟露枯はむしろ海外での評価が高く、熟成した酒の価値を分かる文化、ワインやウィスキー文化のある地域で人気なのです。

昨年は、フランスの有名日本酒コンクール「KuraMaster2020」純米酒部門でプラチナ賞、さらにTOP５！と、その実力が認められた熟露枯。ヨーロッパのレストラン、ホテル、ソムリエなどのプロフェッショナルたちが審査し、世界に通じる味わいであると証明してくれました。

2018年にもインターナショナルワインチャレンジIWCで熟露枯大吟醸10年がゴールドトロフィーなど、熟成酒文化のあるヨーロッパで成熟の味わいを評価される熟露枯です。

造り手の目指すもの

~島崎酒造・島崎健一社長「熟成酒の面白さは、一期一会」~

「東力士は、きれいな甘さを目指してきました。こってりではなくさっぱりでもない。スッキリしているのにコクがある。飲みやすいけど旨味は残る。そこに熟成の経験と技術が加わり文化として華を咲かせた。それが「大吟醸古酒」だと確信しています。

5年目まではフレッシュな若さ、だんだん角が取れ、10年を経て芳醇な味になっていくんです。15年を過ぎるとガラッと変わる。それぞれの時期に特性があり面白いのですが、若い段階でまだ「日本酒っぽさ」を残す個性、ここに魅力や程よさを感じる方は多いと思います。これが特異な環境で円くなり、バランスを見る作業を経て安定的な旨さを出そうと、ちょっとウィスキーみたいな作り方です。

今回親しみやすい熟成ニュアンスを楽しんでもらおうと、若い大吟醸に3年以上熟成の大吟醸を複数ブレンドし整え、バランス良い安定した味わいを模索いたしました。旨味と上品な甘さ、青年のような若さと落ち着きの合間った時期。そんな大吟醸酒アッサンブラージュの酒です。」

広く食に合うテイスト

食中酒として素晴らしい日本酒は、新酒も淡白繊細な食を一層美味しくさせます。また、味わい深い旨さ、洋や中など濃い食には、アミノ酸豊富な熟成タイプは食に負けずよく似合います。
新酒と古酒、その中間的な印象のこのUROKOは、円やかさと深み、大吟醸酒らしい綺麗なテイスト、優しい甘み＆複雑味が特徴。広く幅を持って食のシーンを楽しめます。

色は、白みがかったゴールド。大吟醸酒のクリアさで旨味がのってきたよう。

香りは、アカシアの花のような上品に優しい香り。ややフレッシュな香りも。所謂〝吟醸香〟のような強い華やかな香りとは違い、落ち着き穏やかな印象。

味は、優しいアタックで質の良い甘さがベタつかず、円い味わい。米の旨味が素直でアルコール感がほんのりと来る、穏やかで酸味より甘味を感じる上品なテイスト。良い酒の特徴である〝飲み飽きしない〟印象。

余韻は、苦味が少なく余韻が中程度に続く奥ゆかしさ。これは食との協調に大変有効なもの。味わい深いが過度に強調してこないこのバランスを出すのが、この酒質を知り尽くす島崎の真骨頂。

総じて幅広く食と合わせマルチに最適な酒。和食でも軽めの前菜は新酒で、食事にはこの酒で、食後はじっくり熟成酒、なども似合いそうです。

熟成の価値化へ

日本ワインやジャパニーズウィスキー、日本の丁寧な酒造り・技術が世界で評価されていく中、国酒が価値を誇る事が遅れている？と思う気持ちもあります。皆さまからのお声や励ましで、今回のCAVE UROKO （ケイヴウロコ）が誕生できると感じております。
日本酒の味わいを少し広げ奥行きを持つ、ここから価値ある日本の酒が知られ、飲まれ、楽しまれることで、多くの蔵や世界のファンにも届くのではと思います。ご一緒に日本の酒の多様性を、楽しみませんか。

＜特別リターン＞長期熟成古酒限定セット

私たち「秘蔵酒.com」では、ヴィンテージ古酒のオリジナル200mlを販売しており、今回特別企画として限定数のみですがお得にセットいたしました。熟成バランスのお酒と単一長期熟成の違いを、舌で感じてみてください。

若い熟成ニュアンスの今回の新しいタイプとは異次元の味わい、20年と40年の長期熟成。この違いや食の合わせ方新発見、40年前に思いを馳せる年末1981年、20年の記念を新年に祝う2002年、というイメージです。各12セットのみですが、青年CAVEUROKO、成熟のヴィンテージ古酒、それぞれの持ち味をお楽しみください。

200mlデザインボトルは、記念年の方へ差し上げても喜ばれるギフトになりますよ。

仕様「CAVE UROKO」（ケイヴウロコ）
容量：720ml
原材料：米、米麹、醸造用アルコール
アルコール度： 16度
使用米：山田錦
製法：大吟醸（精米歩合40％）のブレンド
熟成：瓶内洞窟熟成保存
熟成年：1年〜熟成の大吟醸をベース、3年以上熟成の大吟醸を複数ブレンド仕上
製造者：株式会社島崎酒造

仕様「ヴィンテージ古酒1981年」
容量：200ml
原材料：米、米麹、醸造用アルコール
アルコール度： 17度
使用米：山田錦
製法：大吟醸（精米歩合45％）
熟成：常温熟成保存
製造者：麗人酒造株式会社

仕様「ヴィンテージ古酒2002年」
容量：200ml
原材料：米、米麹、醸造用アルコール
アルコール度： 17度
使用米：山田錦
製法：大吟醸（精米歩合40％）のブレンド
熟成：瓶内洞窟熟成保存
製造者：株式会社島崎酒造

＜特別リターン＞洞窟体験

島崎酒造さんより限定、洞窟探検＆VIPルームテイスティングの企画です。現地栃木県へお越しいただけます方、ぜひ貴重な特別体験をお楽しみください。

CAVE UROKO 1本と体験（ご希望日で要ご相談2022年1月15日〜2022年6月30日まで、栃木県那須烏山市・東京より約140km・お越しいただけます方） ※洞窟特別ご案内と、蔵元VIPルームで洞窟熟成比較テイスティング（運転者は飲酒できません）。 1組4名までご参加可能。リターン発送内にご案内をお送りいたします。

スケジュール

2021年12月12日 プロジェクト終了、12月下旬発送年内お届けの予定。

リターンについて

（価格は送料・消費税込み）

・CAVEUROKO の早割 8,800円 30

・CAVEUROKO 9,900円 60

・CAVEUROKO 2本セット 16,000円 15

・CAVEUROKO と GRANDCAVE UROKO（20年熟成）サンプル100ml セット 12,000円 30

・CAVEUROKO と ヴィンテージ古酒1981 200ml 限定セット 22,000円 12

・CAVEUROKO と ヴィンテージ古酒2002 200ml 限定セット 14,000円 12

・CAVEUROKO と 洞窟探検案内＆VIPルームテイスティング 特別体験 15,000円 10組限定

資金の使い道

洞窟での長期にわたる熟成を、維持発展・商品化させる資金。

実行者紹介

株式会社島崎酒造 島崎健一 / 株式会社プレミアム・サケ・コンソーシアム

飲酒は20歳になってから。飲酒運転は法律で禁じられています。妊娠中や授乳期の飲酒は、胎児・乳児の発育に悪影響を与えるおそれがあります。お酒は適量を。